代表者の挨拶
当協会は東京と京都の木版工芸組合が母体となって設立されました。
昭和53年に文化庁より選定保存技術保持団体の認定を受け、現在、東京と京都に彫師・摺師の技術者が70名程在籍し、江戸木版画と京木版画の仕事に従事しています。
浮世絵木版画は、長時間展示をすると退色する特徴があります。
浮世絵木版画技術は江戸時代と同じ技法で同じ図柄を同じ色で復刻することができ、バレンで摺り込んだ絵具の色彩と和紙の風合を手にとって楽しむことができます。
又、文化財の復元にもこの技術が必要です。
世界が認めた浮世絵は、優れた浮世絵師の出現はもちろんですが「見当」の発明で飛躍的に発展した彫師と摺師の技術があって精緻で優美な浮世絵木版画ができたのです。
我々は江戸時代より受け継がれてきた浮世絵木版画技術を後世に遺すため技術の向上、後継者の育成に努力し我が国国有の文化の保存と発展を目的として活動しています。
理事長 高木 信之
ABOUT 「浮世絵木版画彫摺技術保存協会」とは
浮世絵木版画の彫師・摺師の技術が日本の貴重な文化財として昭和53年に国から認められました。
「文化財保護法」第十章に「文部科学大臣は文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術又は技能で保存の措置を講ずる必要があるものを〈選定保存技術〉として選定することができる」と記されています。
「浮世絵木版画彫摺技術保存協会」はこの法律によって我が国の文化財保存に欠かすことができない技術の保存団体として認定されました。