道具 Tool

道具

浮世絵師、彫り師、摺り師それぞれが作品作りのために使用する道具です。

版木 -Woodblocks-

細密な線の彫り、多色摺りの磨滅に耐え堅牢緻密で木質が揃う山桜材を用いた「無垢板(むくいた)」、または同等の材質を有するものを使用。数年間乾燥させた山桜材を木取りし、木目に対して順目に荒・中・仕上げの三工程の鉋がけで版木の両面を平滑にします。

紙 -Paper-

楮(こうぞ)を原料とした手漉和紙(てすきわし)の「白漉奉書(きずきほうしょ)」を使用します。用紙の両面に礬水(どうさ)(「明礬(みょうばん)」を「膠(にかわ)」で溶いた液)を引き、紙に耐久性を持たせて絵具のにじみを防ぎます。

絵具 -Pigments-

絵具は大きく分けて動物性と鉱物性があります。墨、弁柄(紅殻)、洋紅、本藍、ベロ藍、石黄(きおう)、藤黄(雌黄(しおう))、胡粉(ごふん)、雲母(きら)などがあります。その他の色は絵具の混色や摺り重ねによってさまざまな色を作り出します。また、摺る際にムラなく色付きを良くするために少量の糊を用います。

彫り師の道具 -Carving tools-

彫り師の道具です。彫り師の道具には、線を彫る「小刀」、切り出した線の近くを削り取る「すきのみ」、版木の不要の空地をさらう「丸のみ」と「平のみ」と「木づち」、「砥石」などがあります。

摺り師の道具 -Printer tools-

摺り師が使用する道具です。摺り師の道具には、「はけ」「ブラシ」「のみ」「絵具」「バレン」などがあります。